株主優待制度は存在しない
花王には、自社製品の詰め合わせや買い物券などを進呈する株主優待制度は設けられていない。
日用品メーカーとして圧倒的な知名度を誇るため、洗剤や化粧品のセットが届くことを期待する声も多いが、花王は一貫して配当による利益還元を優先している。
株主優待がない以上、優待品を開封する楽しみや、新製品を試すワクワク感を直接的に味わうことはできない。
30年を超える連続増配の重み
花王の最大の特徴は、日本企業でトップの記録を持つ連続増配である。
1990年以来、30年以上にわたって一度も減配することなく配当を増やし続けてきた。
株主優待という形でモノを受け取る楽しみはないが、毎年口座に振り込まれる現金が増えていくという点に、投資家としての別の楽しみを見出すことができる。
不透明な経済状況の中でも配当を維持し、成長させる姿勢は、長期保有を目指す投資家にとって大きな安心感をもたらしている。
利益還元は公平性を重視
花王が株主優待を導入しない背景には、すべての株主に対して公平に利益を分配するという考え方がある。
株主優待は、国内居住の個人投資家には喜ばれるが、海外の機関投資家にとっては恩恵が薄い制度となることが多い。
世界中で事業を展開する花王は、特定の層に有利な優待品ではなく、保有株数に応じて還元される配当金を重視することで、透明性の高い経営を維持している。
株主は受け取った配当金を使って、ドラッグストアやスーパーで自分の好きな花王製品を自由に購入することができる。
資産形成のパートナーとしての花王
株主優待の醍醐味は「予期せぬプレゼント」にあるが、花王への投資は「着実な資産の積み上げ」に特化している。
アタック、キュレル、メリットといった生活に密着したブランドを多数抱える花王の業績は、景気の変動を受けにくい。
株主優待で一時的な喜びを得るよりも、安定したキャッシュフローを確保して再投資に回す方が、長期的な資産形成には有利に働く。
投資の目的を「楽しみ」に置くか、「堅実な利益」に置くかによって、花王に対する評価は分かれる。
花王 株主優待に関する口コミ
株主優待で洗剤セットが届くのを期待していた時期もあったけれど、これだけ長く増配してくれるなら現金でもらうのが一番。好きな香りのアタックを自分で選んで買っている。
花王は優待がないからつまらないと言う人もいるが、配当金だけで毎年ちょっとした贅沢ができる。優待品で家が物で溢れるより、現金還元の方が合理的で使い勝手が良い。
日本株でこれほど安定して配当を出し続けてくれる企業は他にない。優待品の到着を待つワクワク感はないが、決算発表で増配が発表されるたびに、持ち続けて良かったと実感する。
花王の製品は日常的に使っているから、優待がなくてもブランドへの愛着は変わらない。配当金を使って、普段は買わない少し高価なエストの化粧品を自分へのご褒美に買っている。
株主優待廃止のリスクに怯える必要がないのが花王の良いところ。モノで釣るのではなく、経営の成績である配当で真向から勝負している姿勢に信頼を置いている。
